今夜も、僕はノクトに会いに行く予定だ。
彼と過ごせると思うと、昼間から上機嫌に過ごせる。夜が待ち遠しい。
「……あ、そうだ。何かプレゼントをしよう」
誰かにプレゼントをするなんて初めてだ。思い立ったが吉日と、僕は宝物庫に忍び込む。
此処にあるのは全て、顔も覚えてない両親の物。つまり今は僕の物、だから誰が何を言おうと自由にしていいんだ。
「うーん」
置いてあるのは、用途の分からない物や、武器に鎧……ノクトには合わない。
「もっと、アクセサリーとかさ」
ふと、視界の端で何かが光った。
「……うん、これがいい!」
ノクトの瞳に似た、蒼い石。
「きっと喜ぶよね、僕があげるんだもの」
その為に両親が置いてくれたに違いない。